治療家とトレーナーは、どちらも「体を良くする」仕事ですが、カウンセリングの目的やアプローチの仕方が異なります。
簡単に言うと、
治療家 → 不調の原因を探し、回復を促す(治療・コンディショニング)
トレーナー → 体の機能を高め、目標達成をサポートする(パフォーマンス向上・予防)
同じ「腰痛」や「動きの悪さ」を扱うとしても、患者さん(クライアント)との会話の内容や質問の仕方が変わります。
ここでは、カウンセリングの違いを整理し、それぞれの役割を明確にしていきます。
1. カウンセリングの目的の違い
治療家(治療・ケア) | トレーナー(指導・パフォーマンス向上) | |
---|---|---|
目的 | 不調の原因を見つけ、回復へ導く | 体を強くし、より良い動きを引き出す |
対象 | 痛み・不調を感じている患者 | 健康維持、競技向上を目指すクライアント |
ゴール | 痛みや不調を軽減し、動ける体に戻す | 目標に向けて、体の使い方を最適化する |
治療家は「治す」、トレーナーは「育てる」
治療家は 「痛みや違和感の解消」 に重点を置きますが、
トレーナーは 「今よりも良い状態に持っていく」 ことが目的になります。
2. カウンセリングの質問の違い
治療家は「痛みや不調の背景」 を掘り下げる質問が多いですが、
トレーナーは「動きの質や目標」 にフォーカスした質問が多くなります。
治療家のカウンセリングの質問例(痛み・不調の解決が目的)
- 「いつ頃から違和感を感じるようになりましたか?」
- 「どんな時に痛みが強くなりますか?逆に楽になる姿勢は?」
- 「痛みを感じ始める前に、何か体の変化や生活の変化はありましたか?」
- 「以前、同じような痛みを経験したことはありますか?」
- 「仕事や日常生活で、負担を感じる動作はありますか?」
→ 体の不調を引き起こしている生活習慣や環境を探る
トレーナーのカウンセリングの質問例(パフォーマンス向上が目的)
- 「普段の運動習慣やトレーニング経験はありますか?」
- 「今よりも改善したい動作や目標はありますか?」
- 「どの場面で動きに違和感を感じますか?(競技・生活)」
- 「理想の体の使い方や、目指している動きはありますか?」
- 「これまでのトレーニングやストレッチで効果を感じたものは?」
→ 動作の癖や目標を明確にし、トレーニング計画を立てる
3. アプローチの違い(治療 vs 指導)
カウンセリングで得た情報をもとに、治療家とトレーナーではその後のアプローチが変わります。
治療家(治療・ケア) | トレーナー(指導・トレーニング) | |
---|---|---|
施術・指導内容 | 手技・電気治療・ストレッチなどで痛みや可動域を改善 | 筋力トレーニング・フォーム指導・機能的動作の向上 |
関わる期間 | 痛みが改善するまで短期的 | 目標達成に向けて長期的 |
アプローチ | 体の調整をして動きやすくする | 体の使い方を学び、強化する |
治療家は「整える」、トレーナーは「鍛える」
治療家は 「今の不調を解決する」 のが役割ですが、
トレーナーは 「その先の動きを良くする」 ために関わります。
4. 同じ人が両方見る場合のカウンセリングの切り替え方
最近は 「治療 × トレーニング」 を一貫してサポートする治療家やトレーナーも増えています。
この場合、患者(クライアント)に どの視点で関わるのかを明確にする ことが大切です。
例えば、
- 痛みがあるなら「治療家モード」 → 「痛みの原因を探り、治療を優先」
- 動きを改善したいなら「トレーナーモード」 → 「フォームや機能向上にフォーカス」
「今はどんな状態を目指したいですか?まず痛みを取ることが優先ですか?それとも動きを良くしたいですか?」このように、カウンセリングの入り口で方向性を確認する と、患者さんも納得感を持って取り組めます。
まとめ:カウンセリングの目的を明確にする
- 治療家は「痛みや不調を治す」ためのカウンセリング
- トレーナーは「動きを良くする」ためのカウンセリング
- 両方関わる場合は「どの視点でサポートするのか」を明確にする
どちらのカウンセリングでも大事なのは、患者さん・クライアントが気づいていない部分を引き出すこと。
目的をしっかり持って質問をすることで、より効果的なアプローチができるようになります。
「治療と運動はセット」
だからこそ、それぞれの役割を意識しながら、本当に必要なカウンセリングを提供していきましょう。
コメント